「不動産登記法の施行に伴う登記事務の取扱いについて」の版間の差分
(→1 登記官による本人確認) |
(→1 登記官による本人確認) |
||
29行目: | 29行目: | ||
この嘱託は、嘱託書のほか、登記事項証明書及び申請書の写し並びに委任状、印鑑証明書等の本人確認調査に必要な添付書面の写しを送付してすることとされた(同条第2項)。<br /> | この嘱託は、嘱託書のほか、登記事項証明書及び申請書の写し並びに委任状、印鑑証明書等の本人確認調査に必要な添付書面の写しを送付してすることとされた(同条第2項)。<br /> | ||
嘱託を受けた登記所の登記官がする本人確認調査の内容は、申請を受けた登記所の登記官がする本人確認調査と同様であり、調査後は、本人確認調書を作成する(規則第59条第1項後段)。<br /> | 嘱託を受けた登記所の登記官がする本人確認調査の内容は、申請を受けた登記所の登記官がする本人確認調査と同様であり、調査後は、本人確認調書を作成する(規則第59条第1項後段)。<br /> | ||
− | 嘱託を受けた登記所の登記官が本人確認調査を終了したときは、本人確認調書を嘱託書と共に嘱託した登記所に送付するものとされた(準則第34条第3項)。 | + | 嘱託を受けた登記所の登記官が本人確認調査を終了したときは、本人確認調書を嘱託書と共に嘱託した登記所に送付するものとされた(準則第34条第3項)。<br /> |
なお、嘱託した登記所から嘱託書と共に送付された登記事項証明書並びに申請書及び添付書面の写しは、適宜、廃棄して差し支えない。</div> | なお、嘱託した登記所から嘱託書と共に送付された登記事項証明書並びに申請書及び添付書面の写しは、適宜、廃棄して差し支えない。</div> | ||
2017年11月14日 (火) 10:40時点における版
不動産登記法の施行に伴う登記事務の取扱いについて
(平成17年2月25日付け法務省民二第457号法務局長あて民事局長通達)
不動産登記法(平成16年法律第123号。以下「法」という。)、不動産登記令(平成16年政令第379号。以下「令」という。)及び不動産登記規則(平成17年法務省令第18号。以下「規則」という。)が本年3月7日から施行されることとなり、本日付け法務省民二第456号当職通達「不動産登記事務取扱手続準則の改正について」(以下この通達による改正後の不動産登記事務取扱手続準則を「準則」といい、改正前の不動産登記事務取扱手続準則を「旧準則」という。)を発したところですが、これらに伴う登記事務の取扱いについては、下記に留意し、事務処理に遺憾のないよう、貴管下登記官に周知方取り計らい願います。
記
目次
- 1 第1 法の施行に伴う登記事務の取扱い
- 1.1 1 登記官による本人確認
- 1.2 2 不正登記防止申出の取扱い
- 1.3 3 登記義務者の権利に関する登記済証の取扱い
- 1.4 4 登記権利者に交付する登記済証の取扱い
- 1.5 5 登記義務者に還付する登記済証等の取扱い
- 1.6 6 受領証の取扱い
- 1.7 7 原本還付の取扱い
- 1.8 8 事前通知の通知番号等
- 1.9 9 資格者代理人による本人確認情報の提供
- 1.10 10 申請書等についての公証人の認証
- 1.11 11 地図等に関する取扱い
- 1.12 12 土地所在図の訂正等
- 1.13 13 表示に関する登記の添付情報の特則
- 1.14 14 要役地の分筆の取扱い
- 1.15 15 前の登記に関する登記事項証明書
- 1.16 16 共同担保目録に係る事務の取扱い
- 2 第2 第6条指定を受けた登記事務の取扱い
- 3 第3 経過措置
第1 法の施行に伴う登記事務の取扱い
1 登記官による本人確認
本人確認調書には、このほか、当該申請人から聴取した内容など、登記官が当該申請人の申請の権限の有無を確認することができた事由を明らかする事項を記載するものとする。
この嘱託は、遠隔の地に居住しているとき又は申請人の勤務の都合等を理由に他の出張所に出頭したい旨の申出があり、その理由が相当と認められるとき(例えば、申請人の長期出張や病気による入院等が考えられる。)に行うものとされた(準則第34条第1項)。
この嘱託は、嘱託書のほか、登記事項証明書及び申請書の写し並びに委任状、印鑑証明書等の本人確認調査に必要な添付書面の写しを送付してすることとされた(同条第2項)。
嘱託を受けた登記所の登記官がする本人確認調査の内容は、申請を受けた登記所の登記官がする本人確認調査と同様であり、調査後は、本人確認調書を作成する(規則第59条第1項後段)。
嘱託を受けた登記所の登記官が本人確認調査を終了したときは、本人確認調書を嘱託書と共に嘱託した登記所に送付するものとされた(準則第34条第3項)。
2 不正登記防止申出の取扱い
この措置とは、印章又は印鑑証明書の盗難を理由とする場合には警察等の捜査機関に被害届を提出したこと、第三者が不正に印鑑証明書の交付を受けたことを理由とする場合には交付をした市町村長に当該印鑑証明書を無効とする手続を依頼したこと、本人の知らない間に当該不動産の取引がされている等の情報を得たことによる場合には警察等の捜査機関又は関係機関への防犯の相談又は告発等がこれに当たる。
3 登記義務者の権利に関する登記済証の取扱い
4 登記権利者に交付する登記済証の取扱い
なお、申請人が規則第55条第1項本文の規定により登記原因を証する情報を記載した書面の原本還付を求めた場合において、当該書面が同項ただし書の書面に該当しないときは、申出により当該登記原因を証する情報を記載した書面を規則附則第15条第2項に規定する書面と兼ねることができるものとし、当該登記原因を証する情報を記載した書面により登記済証を作成して差し支えない。
5 登記義務者に還付する登記済証等の取扱い
6 受領証の取扱い
受領証(規則第54条参照)を交付した申請であっても、登記済証の交付の際に当該受領証を返還させることを要しない。
7 原本還付の取扱い
相続による権利の移転の登記等における添付書面の原本の還付を請求する場合において、いわゆる相続関係説明図が提出されたときは、登記原因証明情報のうち、戸籍謄本又は抄本及び除籍謄本に限り、当該相続関係説明図をこれらの書面の謄本として取り扱って差し支えない。
8 事前通知の通知番号等
事前通知書には、通知番号等を記載するとされた(規則第70条第2項)。
当該通知番号等は、事前通知書に記載するほか、準則別記第20号様式の各種通知簿(以下「事前通知簿」という。)にも記載する。
登記官は、事前通知書及び事前通知簿に記載された通知番号等を部外者に知られないように管理しなければならない。
9 資格者代理人による本人確認情報の提供
規則第72条第1項第3号の書類の内容を明らかにするには、同条第2項に掲げる書類の写しを添付する方法又は写しと同じ程度に当該書面の内容を特定することができる具体的な事項を本人確認情報の内容とする方法によりするものとする。
10 申請書等についての公証人の認証
申請人が正当な理由により登記識別情報を提供することができない場合において、申請書等について公証人から当該申請人が法第23条第1項の登記義務者であることを確認するために必要な認証がされ、登記官がその内容を相当と認めるときは、事前通知を省略することができることとされた(法第23条第4項第2号)。
なお、この取扱いの対象となる認証をすることができる者には、公証人法(明治41年法律第53号)の適用を受ける公証人のほか、同法第8条の規定により公証人の職務を行うことができる法務事務官も含まれる。
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
本職は、右嘱託人の氏名を知り、面識がある。
よって、これを認証する。」
又は
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したことを自認する旨陳述した。
本職は、右嘱託人の氏名を知り、面識がある。
よって、これを認証する。」
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
本職は、印鑑及びこれに係る印鑑証明書の提出により右嘱託人の人違いでないことを証明させた。
よって、これを認証する。」
又は
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したことを自認する旨陳述した。
本職は、印鑑及びこれに係る印鑑証明書の提出により右嘱託人の人違いでないことを証明させた。
よって、これを認証する。」
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
本職は、運転免許証の提示により右嘱託人の人違いでないことを証明させた。
よって、これを認証する。」
又は
「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したことを自認する旨陳述した。
本職は、運転免許証の提示により右嘱託人の人違いでないことを証明させた。
よって、これを認証する。」
11 地図等に関する取扱い
地図又は地図に準ずる図面を電磁的記録に記録したときには、従前の地図又は地図に準ずる図面を閉鎖するものとされた(規則第12条第1項、第4項)。この場合の閉鎖の日付は、電子地図としての取扱いを開始した日とするものとする。
地図管理システムに登録された電子地図を閉鎖する場合には、規則第12条第2項の規定にかかわらず、登記官の識別番号の記録を要しない。
地図管理システムに登録されている電子地図については、毎日の業務終了後に同システムの電子地図に記録されている情報と同一の情報を磁気テープに記録させ、これを副記録とするものとする。
地図管理システムに登録された電子地図の閲覧は、閲覧用に印刷したもの(電子地図の一部をA3版の用紙に出力した認証文のないもの)によって行うものとする。
なお、請求人が地図又は地図に準ずる図面の平面直角座標系の番号又は記号、図郭線及びその座標値、精度区分等の情報の閲覧を希望する場合は、便宜、地図又は地図に準ずる図面の内容の全部を出力したもの(以下「補完図」という。)及び閉鎖した地図又は地図に準ずる図面を併せて閲覧に供して差し支えない。補完図は、電子地図としての取扱いを開始する前日までに、地図管理システムに登録されていた地図又は地図に準ずる図面と同一の情報の内容を出力したものを使用するものとする。補完図については、電子地図の記録事項に異動修正があったときであっても、再度、修正したものを出力することを要しない。
地図又は地図に準ずる図面に表示された土地の区画(地図に準ずる図面にあっては、土地の位置又は形状。イの(イ)及びエにおいて同じ。)又は地番に誤りがあるときは、当該土地の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人(申出に係る地図等が表題登記のみがされている土地に係るときは表題部所有者、所有権の登記がある土地に係るときは所有権の登記名義人、これらの者に相続その他一般承継を生じているときはこれらの相続人その他の一般承継人となる。)は、その訂正の申出をすることができるとされた(規則第16条第1項。以下「地図訂正等申出」という。)。
従前の取扱いによる地図又は地図に準ずる図面の訂正の申出手続は、登記官の職権の発動を促すものであり、その申出の要件、必要な添付書面、申出に対する対応方法等は定められていなかったが、規則に地図訂正等申出の手続を設けることにより、この申出をすることができる者の範囲、申出情報と併せて提供すべき情報、申出の却下事由等を定め、却下事由がない場合に限り、訂正をしなければならないことを明らかにしたものである。
なお、地図訂正等申出は、職権による地図等の訂正手続を否定したものではない。
これらの申出権が認められる者以外の者からの申出については、地図訂正等申出の趣旨であるか否かを確認し、地図訂正等申出の趣旨である場合は、これを却下するものとし(同条第13項第2号)、そうでない場合は、これを職権の発動を促す申出があったものとして取り扱って差し支えない(同条第15項参照)。
地図訂正等申出に係る訂正の内容(規則第16条第3項第5号)の記録方法は、次のとおりとする。
職権による地図、地図に準ずる図面又は建物所在図の訂正(規則第16条第15項)の手続は、職権による表示に関する登記についての手続に準ずるものとする(規則第96条並びに準則第16条第1項第1号後段、同条第2項第1号、第60条及び第65条参照)。
地図管理システムに登録されている電子地図の訂正を行った場合においては、準則第17条第1項第7号の規定にかかわらず、訂正票を作成し、適宜、別途保管するものとする。
平成17年3月6日以前(以下「施行日前」という。)に提出された地図等の訂正の申出については、なお従前の例による。
不動産登記法及び不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に伴う関係政令の整備等に関する政令(平成17年政令第24号)による改正後の新住宅市街地開発法等による不動産登記に関する政令(昭和40年政令第330号。以下「新住市街地登記令」という。)第6条第3項(同令第11条において首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律(昭和33年法律第98号)第30条の2の登記について準用する場合を含む。第3の5において同じ。)の規定により新住市街地登記令第6条第2項の土地の全部についての所在図は、新たに国土調査法(昭和26年法律第180号)第19条第5項の規定による指定を受けた地図でなければならないとされた。
12 土地所在図の訂正等
土地所在図、地積測量図、建物図面又は各階平面図に誤りがあるときは、表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人(申出に係る地図等が表題登記のみがされている土地に係るときは表題部所有者、所有権の登記がある土地に係るときは所有権の登記名義人、これらの者に相続その他一般承継を生じているときはこれらの相続人その他一般承継人となる。)は、その訂正の申出をすることができるとされた(規則第88条第1項。以下「土地所在図訂正等申出」という。)。
この場合の土地所在図訂正等申出ができる事項は、規則に定める土地所在図、地積測量図、建物図面又は各階平面図の内容(規則第76条から第79条まで及び第82条から第84条まで)のすべてである。
土地所在図の訂正等の申出情報に記録する事項のうち、申出に係る訂正の内容(規則第88条第3項において準用する規則第16条第3項第5号)については、「別添土地所在図のとおり」、「別添地積測量図のとおり」、「別添建物図面のとおり」又は「別添各階平面図のとおり」のように記録して差し支えない。
13 表示に関する登記の添付情報の特則
14 要役地の分筆の取扱い
登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたときは、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならないものとされた(規則第104条第6項)。
当該地役権者が作成した情報を記載した書面には、当該地役権者が記名押印し、これに当該地役権者の印鑑証明書を添付することを要する(当該消滅させることを証する情報を電子申請によって提供する場合には、当該情報に電子署名を行い、電子証明書と併せて提供することを要する。)。
(1)の場合において、分筆後の土地の地番を定めるときは、地役権を消滅させない分筆後の土地について、分筆前の土地の番号を用いるものとする。
この場合において、分筆前の土地に支号がないときは、分筆した土地について支号を設けない地番を存するものとすることができるとされた(準則第67条第1項第5号)。
15 前の登記に関する登記事項証明書
前の登記に関する登記済証は、準則第112条に規定する登記事項証明書として取り扱って差し支えない。
16 共同担保目録に係る事務の取扱い
規則附則第9条第1項本文の規定によりなお従前の例によるとされた共同担保目録に記録すべき情報の提供方法について、同項ただし書の規定により共同担保目録1通が添付書面として提出された場合において、前の登記に係る他の登記所が規則附則第9条の共担未指定登記所であるときは、適宜、提出された共同担保目録の写しを作成して、当該他の登記所に対する規則第168条第5項の通知に添付するものとする。規則附則第9条第2項の場合についても、同様とする。
第2 第6条指定を受けた登記事務の取扱い
1 電子申請の受付後の処理
なお、電子署名については、申請情報に付された電子署名のほか、添付情報に付された電子署名についても自動的に電子署名の検証及び電子証明書の有効性の確認が行われ、その結果が印刷されるが、登録免許税の納付情報については、調査端末装置により、納付の事実を確認した上、印刷する必要がある。
2 審査の方法
登記識別情報を記載した書面としては、登記識別情報通知書若しくはその写し、電子情報処理組織を使用して送信された通知情報を印刷した書面又は登記識別情報が記載された適宜の用紙等がこれに当たる。
登記識別情報のみが記載された書面が提出された場合には、当該書面に申請の受付番号を記載するなど、当該書面がいずれの申請に関するものであるかを明らかにしておくものとする。
なお、当該書面が封筒に入れずに提出された場合であっても、却下事由には当たらず、補正させることを要しない。
このため、登記識別情報を記載した書面を審査する際又は登記識別情報を調査端末装置に入力する際には、その途中で席を離れることのないようにし、これらの審査又は調査が終了したときは、当該書面を提出の際に入れられていた封筒に戻すなど、細心の注意を払うものとする。
電子署名の検証の結果、当該電子署名がされた情報が改ざんされていることが検知された場合及び電子証明書の有効性確認の結果、電子証明書自体が偽造されたものであって該当する認証局が発行したものではない場合(電子証明書が存在しない場合)には、電子署名が行われていないものとして取り扱う。
規則第43条第1項本文の規定により必要とされる電子証明書の有効性については、申請の受付時を基準として判断するものとする。すなわち、電子証明書の有効性を確認した結果、申請の受付時において、当該電子証明書が有効期限の経過その他の事由により失効し、又はその有効性の確認に対する回答が保留となっていたことが確認された場合には、電子署名が行われていないものとして取り扱う。
イ以外の場合に必要とされる電子証明書の有効性については、原則として電子署名が付された時を基準として判断するものとする。すなわち、電子証明書の有効性を確認した結果、電子署名が付されたとされる時点(この時点は、電子署名の検証によって判明する。)において、当該電子証明書が有効期限の経過その他の事由により失効し、又はその有効性の確認に対する回答が保留となっていたことが確認された場合には、電子署名が行われていないものとして取り扱う。そのため、調査の際に登記官が電子証明書の有効性確認を行った時点では電子証明書が失効等している場合であっても、差し支えない。電子証明書によっては、過去のある時点における有効性の確認ができない場合があるが、そのような場合には、当該電子署名が付された時点において既に当該電子証明書が失効等していたことが積極的に推認されるときを除き、当該電子署名は有効にされたものとして取り扱って差し支えない。
申請情報に電子署名が行われていないときの却下事由は法第25条第5号、委任による代理人の権限を証する情報等の添付情報に電子署名が行われていないときの却下事由は同条第9号によるものとする。
3 登記識別情報の再作成
次に掲げる場合には、登記識別情報を再作成するものとする。
なお、いったん登記識別情報を通知すべき者に登記識別情報を通知した後には、再作成することはできない。
4 電子申請の補正の方法
登記官は、準則第36条第1項の規定により補正コメントを法務省オンライン申請システムに掲示する措置を採ったときは、当該補正コメントが法務省オンライン申請システムに到達したことを確認して、補正コメントの履歴を印刷した上、これを1の(2)で印刷した書面と共に管理するものとする。
なお、申請人が法務省オンライン申請システムのユーザー登録において電子メールのアドレスを登録していた場合において、補正コメントが法務省オンライン申請システムに掲示されたときは、当該アドレスにあてて、申請内容に不備があるため補正の手続を促す旨及び当該補正コメントの参照を促す旨の電子メールが送信される。
補正情報が提供された場合は、当該情報を印刷した上、調査するが、その方法は、申請情報等の調査と同様である。また、1の(2)で印刷した書面に補正があったことを記載し、補正情報を印刷した書面を1の(2)で印刷した書面と共に管理するものとする。
なお、電子申請の補正については、書面によりすることはできない。ただし、登録免許税の不足額の納付は、登録免許税法(昭和42年法律第35号。以下「税法」という。)第24条の2第3項及び第33条第4項の規定により読み替えて適用する税法第21条又は第22条の登記機関の定める書類(以下「登録免許税納付用紙」という。)を用いて納付することができる。
5 電子申請の却下
電子申請を却下する場合には、調査未了の補正情報又は取下情報がないことを確認しなければならない。
6 電子申請の取下げ
この場合には、送信された取下情報を印刷した上、1の(2)で印刷した書面と共に管理するものとする。また、送信された取下情報の審査の方法は、申請情報等と同様である。
登記官は、連絡コメントを法務省オンライン申請システムに掲示する措置を採ったときは、当該連絡コメントが法務省オンライン申請システムに到達したことを確認して、連絡コメントの履歴を印刷した上、これを1の(2)で印刷した書面と共に管理するものとする。
なお、申請人に連絡コメントが掲示された旨の電子メールが送信されることについても、補正の場合と同様である。
7 却下又は取下げとなった場合の登記識別情報通知書の還付
登記官は、却下又は取下げがあった登記の申請に添付された登記識別情報通知書を準則第41条第4項の規定により申請人に還付する場合は、当該申請の申請書又は取下書に登記識別情報通知書を還付した旨を記載するものとする。
8 申請書等に記録すべき事項の処理
9 電子申請において送信された情報等の処理
第3 経過措置
1 保証書事件の取扱い
2 予告登記の取扱い
施行日前に旧法第3条の規定による予告登記の嘱託がされた場合において、施行日後に未処理のものがあるときは、旧法の規定による却下事由に該当しない限り、いったん旧法の規定に基づき予告登記を完了した(法附則第8条)上、規則附則第18条第2項の規定により、職権で、当該予告登記を抹消するものとする。
3 既存の予告登記の職権抹消
4 登記用紙の改製等における予告登記の取扱い
登記用紙の移記をする場合において、抹消されていない予告登記があるときは、現に効力を有しない登記事項として、予告登記を移記することを要しない。
この場合においては、1の規定による抹消の手続を省略して差し支えない。